銀行や証券会社が出している、退職者向けに高利率を謳った「退職者特別プラン」のリスクについて以前書きました。また、退職前に申込できる三井住友信託銀行のスペシャルプランについて、ネット上で調べた内容をまとめました。
今回は、三井住友信託銀行に行って詳しい話を聞いてきました。結果としては、特別プランの対象となる投資信託やファンドラップは手数料が高いので、定期預金部分の高利率が無くなってしまう事が分かりました。識者の方には、当たり前のことかと思いますが、私なりの解釈を書きたいと思います。
三井住友信託銀行の退職金特別プランのページから、自宅最寄にある本店営業部の来店予約をしました。本店営業部は丸の内のiiyo!!ビルで、地下3階の駐車場に車を停めると、そのままエレベータで受付まで行けるので便利です。
まずお聞きしたのは、特別プランの対象となる投資信託です。予想した通り、ノーロードの投資信託は対象外で、その他にもいくつか対象外となるものがありました。
(特別プランの対象外となる投資信託)
- インデックスファンドの全て ※申込手数料なし
- バランス型:グローバル経済コア ※申込手数料1.43%
- 債券コアセレクション等の国内債券 ※申込手数料0.55%
- その他、米国地方債ファンドやアジアパシフィックソブリン等の債券
という事で、購入手数料が1.5%以下の投資信託は全て対象外でした(1億円以上の場合を除く)。
対象となる申込手数料が2%以下のものは少しありました。例えば。(以下、申込手数料を「申込」、信託報酬年額を「報酬」、信託財産留保額=解約手数料を「解約」と記載します)
①グローバルETF・インカムバランスファンド 申込1.65%、報酬0.99%、解約0.3%
②J-REIT・リサーチ・オープン 申込1.65%(1000万円以上)、報酬1.1%、解約0.3%
三井住友信託銀行の特別プランでは、運用50%タイプで1年定期1.8%(税引き後1.44%)なので、上記①②の申込手数料と解約手数料の合計(1.95%)の方が高額となり、高利率を謳った利息は消えてしまう事になります。
ネット証券会社で投資信託を買えば、申込や解約手数料は無料(ノーロード)となる事が多いので、そちらで購入した方がお得になります。上記と同様の商品で、SBI信託銀行の手数料を比較すると。
①SBIグローバル・バランスファンド 申込0%、報酬0.28%、解約0%
②J-REIT・リサーチ・オープン 申込0%、報酬0.792%、解約0%
申込や解約手数料だけでなく、保有している限り掛かり続ける信託報酬もSBI証券の方が安いので、三井住友信託銀行で購入するメリットは全く無いということが分かりました。初心者でも簡単に始められるWelthNaviでも、手数料は年間1%ですから、バランス型の投資信託を買うのであればWelthNaviで積み立てして放っておく方が良い結果が出るかもしれませんね。
私の場合は、三井住友信託銀行の特別プランは、運用プランより大分金利は下がりますが、以下の定期預金として申し込む予定です。
退職前、退職後で、上限金額と利息は以下となります。
- 退職予定者プラン 上限2,000万円 3ヵ月利息 31,438円
- 退職金プラン 上限1億円 3ヵ月利息 157,190円
退職金プランの場合は、家族も特別プランに申込可能なので、各人の上限が1億円となります。
お付き合い頂き、ありがとうございました。私のブログをフォロー頂ける方は以下からお願いします。
ピンバック: 2022/2/5 ノーリスクで80万円以上の利息を得る方法(転職者・退職者向け) – FIREでお気楽生活