前々回ブログで総務省家計調査での50代平均貯蓄額について書きましたが、今回は同じ家計調査でより一般的な世帯あたりの支出額について深堀りしてみます。この家計調査は、世帯収入(200万円未満、200-250万円・・)や貯蓄額(100万円未満、100-200万円・・)ごとの調査結果がExcel等で提供されており、調査母数も大きいので本当に色々なことが分かります。
切り口が多すぎてブログネタは無限にあるのですが、今回は「収入が上がると何にお金を使うのか?」を調べてみます。代表例として、二人以上の世帯で「年間収入400~450万円(世帯数:562)」と「年間収入800~850万円(世帯数:482)」で比較してみます。
400万円世帯と800万円世帯の属性が以下の通りです。この後、世帯での支出比較をしますが、世帯人員が2.71人と3.35人と違っている点を覚えておく必要があります。意外なことに、800万円世帯の方が持ち家比率がわずかに低く、広さもやや狭いです。
家計調査の支出項目は、例えば食料で言うと魚介類は「生鮮魚介、塩干魚介、魚肉練製品、他の魚介加工品」と、かなり細分化しているのですが、ここでは一番細かい分類は集計したもので比較します。
まずは、支出合計と食費です。
支出合計は、400万世帯の24.6万円に対して、800万世帯は33.9万円と38%増加しています。以降は、38%増という基準に対して、大きく差異が出ている項目をチェックしていきます。
食料合計は、71,877円から83,552円と16%増ですが、なぜか魚介類と果物は収入が上がっても支出が減っています。外食が84%増で収入が上がると外食が増えるというのが特徴的ですね。
次に、住居、光熱・水道、家具・家事用品、被服及び履物です。(言い方が、、)
住居が上がっていないのが意外なところです。最初の属性で書いた通り、800万円世帯の方がやや狭い住居という影響でしょうか。被服および履物は、81%増でここも収入が増えると使う項目ですね。(逆に生地・糸は減って、手作りや手直しは減るということですね)
次が保健医療、交通・通信、教育です。
保険医療はあまり変わらず、交通・通信は増えています。自動車関係費が94%増で、収入が増えるにつれて使うようになる項目ですね。そして、教育が大きく増加しており、400万円世帯と比較して800万円世帯は約7倍の支出となっています。
最後に教養娯楽です。私はこの項目で大きく差が出ると予想していたのですが、全体平均の38%増からそれほど乖離してませんでした。また、書籍が減っているのが意外なところです。
以上まとめると、400万円世帯と比べて800万円世帯の支出が特に増えている項目は以下の通りで、特に教育費で大きな差が出ていることが分かります。
- 洋服
- 自動車関係費
- 教育
引き続き、世帯収入を変えて、もう少し調べてみたいと思います。
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